書評と言っても僕みたいな人間が語るので、本の内容もさることながら、
ビジネスにどのように活かすか?ということに主眼を置いています。
それでは、早速始めましょう。
● 【影響力の武器】の内容と読みどころが分かります
● 【影響力の武器】をビジネスに活かす方法が分かります。
目次
これはどんな本?
『影響力の武器』はロバート・B・チャルディーニ博士によって書かれた本で1984年に刊行されました。
35年前の本ですが、今でもマーケティングやセールスの業界では名著として広く読まれています。
第二版では副題に『説得の秘訣』とありました。
心理学者である著者が『人はどんなことをされたら説得されてしまうか、「YES」と言ってしまうか』ということを6つのカテゴリーに分けて、非常に具体的に教えてくれる本です。
つまり、人を行動させることを『影響力の武器』と呼んでいるんですね。
もちろん強制ではなく心理学を応用して人を誘導する方法ですから、やばいっす。悪用厳禁の書です^^
ちなみにチャルディーニ博士はこんな方です。
マーケティングの勉強をしているとかならずどこかで見聞きするのが本書なんですが、
値段が高い!
厚い!
文章が読みにくい!
ということで実際に読んでいる人は少ないのかもしれません^^;
というのも【影響力の武器】に関して語られる内容が、どこでもほぼ同じだからです。
有名なエピソード1 理由はなんでも良い
図書館でコピーを取るために列を作っている人たちに対してさまざまな文言で横入りをお願いした実験です。
(1)「すみません、5枚だけなんですが、先にコピーを取らせてくれませんか」ーー60%の人が先に取らせてくれる
(2)「すみません、5枚だけなんですが、急いでいるので先にコピーを取らせてくれませんか」ーー94%の人が先に取らせてくれる
なるほど、理由や根拠を言えば依頼に対して「YES」と言ってくれる率が高まるのか……と思いきや、第3のパターンが出てきます。
(3)「すみません、5枚だけなんですが、コピーを取らなくてはいけないので先にコピーを取らせてくれませんか」ーー93%の人が先に取らせてくれる
え? その理由は理由になってませんよね?!というエピソードです。
理由はなんでも良い、理由っぽく聞こえれば人は「YES」と言ってしまう、という実験結果です。
有名なエピソード2 高額なほど売れる
インディアン・ジュエリー店のオーナーが、買い付けの旅に出るときに店の留守を預かる売り場主任に
「その陳列ケースの品は全部価格に1/2を掛けておいて」
という走り書きのメモを残して行きました。
そのケースにはどんな飾り付けをしてもなかなか売れないトルコ石のジュエリーが飾られていました。
自分が買い付けから戻って来るまでに邪魔なジュエリーを損をしてもいいから処分したいと思ったのでした。
指示どおり、買い付けから帰って来るとトルコ石のジュエリーはすべて売れていました。
しかしひとつだけ想定外だったことがあります。
オーナーのメモの字が下手だったために、主任は『1/2』を『2』と読み間違え、すべてのトルコ石の価格を2倍にして販売していました……。
お客さんは商品に関して素人なので、『高額=質が良い』と無条件に判断してしまうことがある、という話です。
お化粧品が豪華なパッケージに入っていると高く売れる、ということを聞いたことがあると思います。
YESを引き出す6つの方法
『影響力の武器』から引用されるエピソードはほぼほぼこの2つのみ。
しかし、この2つはこの本の最初の8ページまでに書かれていることです。
みなさん、そのあたりで読むのを断念してしまったのでしょうか^^
もちろん、本書にはその先の方が断然おもしろいです。
それについてこれから解説していきますね!
チャルディーニ博士は、『人に行動させる、人にYESと言わせる』戦略として以下の6つをあげています。
返報性
コミットメントと一貫性
社会的証明
好意
権威
希少性
ひとつずつくわしく解説しましょう。
返報性
返報性はビジネスのありとあらゆる場面で活用されています。
『返報性の法則』とまで言われ、非常に威力があることが知られています。
少し前に流行ったフリー戦略もこれを利用しています。
インターネットのビジネスでは、もう常識とまで言えるでしょう。
✅身近な例
スーパーでお肉売り場の前を通りかかると、ホットプレートでソーセージを焼いている定員さんから「どうぞー!」と試食を勧められ、
ひとつもらって食べてしまうとなんとなくソーセージを買わないといけないような気になってしまって買ってしまう……
というアレですね。
✅アフィリエイトに活かすには?
そもそもブログで有益な記事を無料で提供しているのはなぜでしょうか?
場合によっては書籍を買ったり、実際に購入したり、お金を掛けてまでその記事を書いている場合もありますよね。
はい、この返報性を利用しているわけです。
最近はツイッターなどでも
「GiveGiveの精神が重要!」
と言っている方が多いですが、それをするメリットは利益は自分に返って来るからです。
コミットメントと一貫性
コミットメントとはこの場合ざっくりと解釈すると『自分の言動』という意味です。
人は無意識のうちに自分の言動に一貫性を持たせようとします。
また一貫している人物だと見られたいという欲求があります。
「言ってることとやってることが違う」というのはいけないことだと考えてしまうんですね。
✅身近な例
行動が一貫しているのは良い場合ももちろん多いです。
しかし、そうでもない方向に走ることもあります。自分が一旦決定したら、その思考や信念を持ち続けようとする場合です。
良くある例は、番号を指定しないで買った宝くじの番号を見て「この番号はきっと当たる」と言ったりすることですね。
なんの根拠もないのにそう思ったりすることは誰にでもあります^^
✅アフィリエイトに活かすには?
セールスの手法で『アップセル』と『クロスセル』というものがあります。
お客さんが商品Aの購入を決めたときに、
より高いグレードの商品Bを勧めるのがアップセル、
Aと一緒に使うとさらに良い商品Cを勧めるのがクロスセルです。
お客さんは最初にAという商品を買うことを決めてしまったので、勧められるままに商品BやCを買ってしまいます。
これはアフィリエイトでもできそうじゃありませんか?
しかし注意すべきポイントがあります。
それはお客さんが商品Aの購入を決断してからBやCを勧めること。決断する前ではAを買う気も失せてしまうことがあるので要注意です。
社会的証明
僕らは、他人が何を正しいと考えているかに基づいて、物事が正しいかどうかを判断しています。
みんながやっていること=正しいこと
という考え方です。
✅身近な例
行列ができている店=美味しい店
ヒットした映画=おもしろい映画
なんとなくそんなふうに考えてしまいませんか?
本書には、犬を極度に怖がる子どもに対して、ほかの子どもが犬と仲良く遊んでいる映画を見せると恐怖心を減らすことができる話が出てきます。
✅アフィリエイトに活かすには?
要するに『みんなやっていますよ!』という呼びかけですよね。
『〇〇のレビューサイトで第一位』
『〇分に1本買われています』
『口コミ〇〇件』
『みんなが選んだランキングトップ3』
……いやいやもう書ききれないくらい日常的に目にします。
好意
凄腕のセールスマン、という人は大抵人好きのする感じの良い方であることが多いです。
シボレー社のトップセールスマンであるジョー・ジラード氏はこう言っているそうです。
私の成功の秘密は、客が私を好きになるようにしたことだ。
彼は1万3千人以上のお得意様に毎月、メッセージを印刷したカードを送っていたそうです。
そのカードは何も特別なものではなく、自分がお客さんに好意をもっているということを伝えるだけでいい、と言います。
返報性にも関わっているのですが、自分が好意をもって接すると相手も好意を返してくれる、ということですね。
✅身近な例
『ザイアンス効果(単純接触効果)』という言葉をご存知の方もいるでしょう。
コンビニではよく曲が流れていますよね。ドラマやテレビアニメでもオープニングとエンディングに曲が流れます。
あれ、なんども聞いているうちに「好きだな」と思ってしまったことありませんか?
僕はあります^^
よく接触する=好き=良い=正しい
そんなふうに思ってしまうようです。
✅アフィリエイトに活かすには?
これはもう、リピーターを増やす努力、ですね。
SEOでやってくる一見さんではなく、ツイッターなどのSNSからやってくる読者はファン読者になってくれる可能性が高いです。
あなたのファンであれば、あなたが勧める商品やサービスを購入してくれる確率も高まります。
権威
『人は権威に弱い』
と僕は他の記事でも書いています。
本書では『生徒』と『教師』という役割を割り振られた場合の行動に関する実験が書かれています。
その実験結果は権威がいかに人間に影響を与えるかという恐ろしいものです。
権威というものは本当に威力があるんです。
✅身近な例
僕らは「学校に行ったら先生の言うことをちゃんと聞きなさい」と言われて育ちましたし、
病院に行けば初対面の医師にでも服を脱いで見せるし、
おまわりさんに質問されたら正直に答えます。
適切な権威に従うことが正しいことであり、従わないのは良くないことだと教育されているのです。
✅アフィリエイトに活かすには?
Google先生もブログの運営者に権威性を求めています。
「自分は記事内容で勝負する」という方もいるかもしれませんが、
参考記事>>E-A-Tを意識を意識したブログ運営をしよう
そのためにはプロフィール記事をしっかりと書いておきましょう。
参考記事>>ブログのプロフィールの書き方:ブログ訪問者をファン読者にする方法
希少性
病気になってはじめて健康のありがたさがわかる、と言いますね。
手に入りにくいと分かった途端にそれが貴重なものに思えてくる……これが希少性の原理です。
✅身近な例
タイムセールで売ってるものってなんとなく買いたくなりませんか?
イベントに行って『会場限定販売』なんて書いてあると買いたくなりませんか?
『期間限定』『数量限定』『冬季限定』などが好きな人は多いですよね。
そして「私は限定商品が好き」と言ってはばからない方も多いです。分かっていながら衝動的に行動してしまう、ということですよね。
✅アフィリエイトに活かすには?
希少性、限定性をしっかりアピールしましょう。
広告主がセールやキャンペーンをやっている場合はもちろんのこと、
そうでなくても広告案件の希少性を見つけ出すことはできます。
ビジネスではどんなフィールドでもいいので見つけだして1位になれ、と言います。
そんな希少性、限定性を見つけることができたら、アフィリエイト記事がいっそう説得力のあるものになります。
【影響力の武器】はヤバイ本
ここまでお読みいただくと、【影響力の武器】がいかにヤバイ本かお分りいただけると思います。
アフィリエイターは読者を行動させてなんぼです。
読者が行動してくれなければ、日記ブロガーと同じになってしまいます。
時間やお金の投資をしているだけ損、ということになってしまいます。
ですから、何かを売る仕事をしている方にとって、人に影響を与えて行動させる方法が書かれている【影響力の武器】は必読の書なのです。
とはいえ、この450ページにもわたる分厚い書籍を3000円も出して購入するのはしんどい……
というご意見もあります。
そうですよね。
高い
分厚い
読むのが大変
とネガティブ要素が揃っていては買ったとしてもいつ読み終わるか分からない。
ノウハウとして使えるのはいつになるんだ?って話ですよね。
そんな方にはサクッと要約だけで読めるこちらをオススメします。
時間、労力、お金の節約になります。
【影響力の武器】本の内容と読みどころのまとめ
◎YESを引き出す戦略
・返報性
・コミットメントと一貫性
・社会的証明
・好意
・権威
・希少性
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