上司や先輩との飲み会がイヤ!というあなたが正しいたったひとつの理由

Pocket

僕は普段あまり他人の意見に真っ向から異を唱えたりはしないのですが、
 

いや、これちょっと違うでしょ

 

 
と思った記事を見つけたので、それについて書いてみます。

記事というのは東洋経済ONLINEの
「飲み会嫌い」の新入社員はこれだけ損をする』。

記事の要旨

当該記事の内容をまとめるとこんな感じです。

  • 最近は新入社員歓迎会に出席しない新入社員が多いらしい。
  • 2次会には誰も新入社員が来なかったなんてこともあるらしい。
  • 若い世代は仕事とプライベートを分けて考えているのだろう。
  • しかし、これから長い時間を過ごしていく会社の人たちとの人間関係づくりに消極的なのはかなりのデメリットがある。
  • 5月病になる人は会社に居場所を見つけられない人。職場の人との関係性を深められないから居場所がない。
  • 大学のサークル活動では関係性を深めるためにまずは飲み会に行きませんでしたか?
  • グーグルでも『ミステリーランチ』といって本社でお酒や食べ物が用意された全社的なミーティングが開催され、経営幹部と社員の貴重なコミュニケーションの場になっている。
  • 仕事中に深められる関係性は限界があり、気持ちの距離は近づかない。
  • 新入社員のうちは分からないことが気軽に聞ける人ナシには進まない。
  • まして相談事など日頃の交流がないとできない。
  • 度を越した誘いに応じる必要はないが、特別な事情がないかぎりは飲み会に参加すべき。
  • さらに言えば、人数が減る2次会のほうがじっくり話ができる。
  • すでに先輩や上司と反りが合わないと感じているならむしろ、その人を多角的に知る機会となるかもしれない。
  • お酒が飲めないとしてもアルコールを飲む必要はない。
  • タバコの煙がイヤという人のためには幹事側で禁煙店を選定する配慮が必要かも。
  • 仕事は連携が何よりも大切。なんでも気軽に相談できる人間関係を職場で構築すべき。

この記事を読んで、いったいどれくらいの方が「そうなんだー」と納得したり、「そうだよねー」と共感したりするでしょう^^;

 

この記事が書かれた背景

筆者は長年、企業内健康管理室カウンセラーをしていらした方のようなので、5月になって5月病と思しき方たちから相談を受けたという経験があるのでしょう。

この時期、特によく受ける相談があります。業務で誰かに教えてもらわないとわからない問題に直面したとき、周囲に声をかけるタイミングを逸し、結局1日問題が解決できないまま過ごしてしまったというのです。必要なときに声をかけられないなんて、仕事への悪影響もいいところです。

特に、新入社員はわからないことだらけ。先輩や上司に教えてもらわないことには、仕事になりません。入社してたった1カ月ですから、なにもかも理解しようとするほうが間違いです。

ただ、小さなことでも相談できるのは、日頃の交流があるからこそともいえます。日常会話もスムーズにできない相手に、いきなり相談なんてできないのです。すなわち、仕事を潤滑に行っていくためには、仕事以外の適度な接触が必要なのです。もちろん、度を越してのお誘いに応じる必要はないかと思いますが、特別な事情がないかぎりは参加する姿勢があってしかるべきです。

「社内で誰も聞ける人がいなくて……」
「それはあなた、新入社員の歓迎会のときから親しい先輩を作っておけばよかったのに!」

なんてやりとりがよくあったために、逆に上記の記事が誕生する結果になったのかな、などと想像してしまいます。

 

明らかに変な論理はおいておいたとしても……

例として出されている大学サークルでの飲み会とグーグルのミステリーランチですが、ちょっと笑ってしまうほどツッコミどころ満載です。

まず、大学のサークルで飲み会でコミュニケーションを深めているのが事実だとしても、大学生がやっていることを社会人が真似するべきなの?と思ってしまいます。

また、中学でも高校でも大学でもまずはパーティをして交流を深めて来たという経験が僕らにあるのなら、「就職しても同じですよ」と言えるかもしれませんが、飲み会なんて大学でしかやりません。

さらには
『大学生の頃の、サークル活動を思い浮かべてみてください。あの手この手で誘われて、まずは飲み会に行きませんでしたか?』
というくだりにいたっては……大学一年生は未成年の可能性が高いので、同意しにくいですよね笑

グーグルのミステリーランチは、ちょっと検索してみれば言及しているウェブサイトが他にもあるので、日本の新人が嫌がる飲み会とはまったくベツモノであることがすぐ分かります。

基本グーグルは社内の飲食がすべて無料なのですが、そのときにくじびきで決まった他部署の人たちと一緒に昼食をとりましょうというものです。

ここには日本企業での飲み会を嫌う人が嫌っている要素はまったくといって無いのではないでしょうか。

 

日本の企業の飲み会が嫌われるわけ

僕はけっこうお酒に強いタイプなこともあって職場の飲み会はさほどキライではありませんでしたが、
僕の友人にはものすごく嫌っている人も結構います。

彼らにその理由を訊いてみると、こんなようなことを挙げます。

無礼講というのはウソ

先程の記事の筆者さんも書いていらっしゃいましたが、飲み会に出ると『気持ちの距離が近づく』、つまり飲み会は無礼講だよ、という方が多いのですが、これはウソです。

あるいは無礼講になるのは上司から部下に向けて、先輩から後輩に向けて、の一方のみです。

つまり、下っ端で飲み会に参加するといろいろと個人的なことに介入してこられる、ということです。
「彼女はいるのか?」とか「実家から通ってるのか?」とか……。

大きなお世話です。

「飲み会は無礼講だよ」という上司の言葉をマに受けて、飲み会で実際に上司にタメ口で文句言ったらどうなるか……みなさんご存知ですよね。

労働時間外に行われる

サラリーマンは時間で雇われているようなものなのに、労働時間外に職場でのコミュニケーション向上のための飲み会をするっておかしいですよね。

会社が従業員同士の交流を望んでいるなら、グーグルみたいにランチの時間にすればいいと思います。

ランチの時間にできないのは、おそらく酒を飲んで酔っ払わないと本音で話せないと考えている上司がいるからでしょう。それは単なるマネジメント能力不足だと僕は考えます。

費用自分持ち

僕は中小企業にしか勤めたことがありませんが、案外中小企業のほうが飲み会の費用を会社が負担してくれます。

僕は社の飲み会(新年会、忘年会含む)で自腹を切った記憶がありません。

ところが一流企業に勤めている友人の話によると結構な割合で自腹の飲み会の話があり、これを上司に強要されるといいます。

「給料安いから飲み会なんかでムダ金使いたくないんだよ!」
というのが彼の主張^^:

以上、『グーグルのミステリーランチとはことごとく真逆』ということがお分かりいただけたと思います。

このミステリーランチはグーグルの東京オフィスでもやっているらしいので、日本人にとって遠い国のことではなくなっています。

PRESIDENT Online
なぜグーグルでは別部署とランチするのか

 

その他^^;

定額飲み放題付きじゃないのに割り勘ーーこの支払い方法だとお酒を飲まない人は損ですよね。

いつも鍋ーー鍋料理って心を許していない人と一緒に食べるのいや、という方いますよね。

お酌を強要されるーー『女性や新入社員がやるのが当たり前』というイヤな雰囲気^^;

飲みを強要されるーー『イッキ』はやらないにしても、「まままま一杯」とコップにつがれたら飲まないわけには……

これらはひとつひとつでは「それほど目くじら立てるような大事じゃない」と思うことかもしれませんが、根底に『飲み会強要』という嫌悪感があるために、些細なことが気になるんですね。

 

日本企業の飲み会って結局……

この記事では、飲み会を『職場の人たちと理解しあう場』と捉えて勧めているようですが、実態はそうではないということです。

僕が感じている実態としては、会社の飲み会は

上司が自分の欲求を満たすために職場以上に部下をコントロールしようとする場

でしかありません。

それが僕の記事に対する違和感の原因です。

人はコントロールされるのは嫌いです。優秀な人ほどそれを嫌がります。

コントロールとは、場合によってはその人の本来の能力を潰してしまいます。

会社の飲み会を嫌がっている知人によると、しつこく強要される飲み会に一度だけ参加してみたところ、真っ先に部長が酔っ払って自慢話を始め、ほかの参加者が口々にゴマスリをするという、絵に描いたようなイヤな飲み会だったために、そのあとも強固に出席を固辞しているそうです笑

知人はその上司の社内での評価を冷静に観察していましたから、自慢話で上司を尊敬するどころかむしろ逆効果だったようです。

飲み会で酔って自慢話をしちゃう上司の方たちは、部下に呆れられていることをはやく気づいたほうがいいですね。

 

イマドキの新入社員は……

このように絵に描いたような飲み会が実在するわけですから、新入社員が「最初から会社の飲み会は避けておこう」と考えてしまうのもムリはないかもしれません。現代はそういう生の情報を得ることが可能です。

飲みニケーションは時代遅れだ、とかなんとか、そういうことではないのかもしれませんよ。

若い世代はわりと冷静に自分の数年後をイメージして、最初から戦略的に行動しているのかもしれませんよ^^

イマドキの新入社員は……みたいな発言をして、やみくもに自分たちに馴染みのある習慣に部下を引っ張り込もうとするのではなく、部下がどこからどのような情報を仕入れてどのような価値観でいるのかということを調査するほうがよほど効率がいいと思います^^

この本、とても良いです。

イラスト図解されていますので、『ティール組織――マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現』を読みきれなかった、という方にはとくにお勧めです。